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2012/02/21院長コラム

神の手


皆さんは「孤高のメス」という映画をご存知でしょうか?


2010年に公開された僕の好きな映画です。堤真一さん演じる当麻鉄彦という外科医が、その当時まだ日本で誰も行ったことが無い生体肝移植を、たった数名の部下とともに、片田舎の小さな病院でやり遂げてしまう物語です。目の前の患者を救いたい。ただその思いだけで、その当時はまだ禁断の手術とされていた生体肝移植をやり遂げてしまいました。この映画の原作となった「メスよ輝け」という漫画があったのですが、その漫画は僕がちょうど研修医の頃に流行った漫画で、当麻鉄彦のような「神の手」を持った外科医になりたいと思ったものでした。


先日、天皇陛下の心臓の手術を執刀された順天堂大学の天野教授も「神の手」の持ち主と言われています。噂通り、その手術も大変早くてすばらしい手術だったようです。


消化器外科医として19年ほど勤務し、胃、大腸、肝臓、膵臓、食道などたくさんの手術を執刀してきました。開業医となった今は、慢性疾患の患者さんの治療がほとんどで、手術とは縁遠い仕事になってしまいましたが、今回のような手術に関するニュースを見るとついつい興味を持ってしまいます。「神の手」には程遠い外科医でしたが、まだまだ手術に対する関心もどこかにあるようです。


左の写真は映画「孤高のメス」の一場面(堤真一さん)です。右の写真はトヨタ記念病院での私の手術風景です。やはり俳優さんのようにはいきませんね(笑)

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